Matsu Blog

マーケティング、事業開発、統計学をテーマに何かしらを書き留めていきます

20秒でわかる"2025年の崖" in DXレポート

はじめに

DXについて情報収集していると多くの記事・資料で見かける"2025年の崖"という言葉。

元ネタは2018年に発表されたDXレポートなので結構古いのですが、なんだかんだで理解が浅いままだったので今回まとめてみました。

2025年の崖とは

数十秒くらいで何となく理解できるよう以下の表にまとめてみました。

なお、この章の記載内容はDXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~をベースに作成しています。

観点 内容
Who 日本の企業が
When 2025年以降
What
(何が起こるか?)
・DXが実現できず、デジタル競争の敗者となる
・最大12兆円/円の経済損失が起こる
(日本企業全体)
Why
(なぜ起こるか?)
①既存システムのサイロ化&ブラックボックス化によりデータ・情報資産が活用できない
②システムの維持管理費がIT予算を逼迫
(IT予算の9割が維持管理費)
③保守人材不足によるトラブル・セキュリティ事故のリスク上昇

DX実現へのシナリオ

ユーザー企業

  • 技術的負債解消による経営資源のデジタル技術への集中
  • データ活用を通じたスピーディーな意思決定
  • デジタルネイティブ世代を中心としたビジネス創出

ベンダー

  • 経営資源のデジタル技術への集中
  • 受託型からクラウドベースのアプリケーション提供型ビジネスモデルへのシフト
  • ユーザー企業とプロフィットシェアできるパートナー関係へ

経済産業省の考える対応策

  1. ITシステムの現状を把握するための中立的な診断スキームの構築
  2. DX推進システムガイドラインの策定
  3. DX実現に向けたITシステム構築におけるコスト・リスク低減のための対応
  4. ユーザー企業とベンダー間の新たな関係構築
  5. DX人材の育成・確保

個人的に思うこと

最初DXレポート見たときはほんまかいな~という印象しかなかったのですが、読み込むうちに"2025年の崖"のリアリティが感じられてきました。

特に、日本企業のIT予算の約8割が維持管理に充てられている事実は重要なポイントになると感じます(5割くらいかと思ってました)。

今後の市場競争において優位性を保つためには、データ(特にリアルタイム性のあるビッグデータ)とテクノロジー(特に先端技術)を活用したこれまでにない革新的CXの提供が必須になると個人的には認識しています。

という上述の内容がまさにDXなので、競争優位性を確立するにはDXが必須になるというわけです。

ゆえにDXに向けた攻めのIT投資に資金が充てられないということは市場競争に負けることを意味します。

ここまで書いてみると他人資本に頼ってでもDXのために大規模投資すればいいじゃんという考えが浮かんできましたが、実際そう簡単ではないんでしょうね。ここらへんは純粋に知識がなくわからない領域です。。誰か教えてください。

おわりに

私自身も属するSIerにおいても、趨勢を見極めてビジネスモデルをシフトしていかないと危ないよなーという思いはあります。

ということで次回はDX時代のSIerについてなんか書こうと思います。

参考資料