Matsu Blog

マーケティング、事業開発、統計学をテーマに何かしらを書き留めていきます

2020-01-01から1年間の記事一覧

VIF(分散拡大要因)とは結局何なのか

重回帰分析を行う際、多重共線性を回避するため、あらかじめその有無をVIF(Variance inflation factor: 分散拡大要因)によって確認することか一般的かと思います。 一般的にはVIFが10を超えると多重共線性の問題が生じる恐れがあると判断し1、適切な対処が…

なぜARPUを離脱率で割るとLTVが求められるのか

LTV(Lifetime value: 顧客生涯価値)を売上ベースで計算する場合、計算式は以下のようになります1。 LTV = 顧客一人あたりの平均収益(ARPU)÷ 離脱率2 出所: 【意外と知らない】LTVの計測方法と活用方法を徹底解説! | データのじかん なるほど、と言いたい…

Pythonでコンジョイント分析に挑戦

マーケティング戦略や施策を検討する際、その第一歩として、自社の顧客を深く理解することが重要となります。 ここ数年のAI・データサイエンティストブームもあってか、属性・行動データの分析を顧客理解の主たる手段として位置付けているケースをしばしば目…

因子分析を行う前に知っておきたいこと

多変量解析について調べるとよく目にする因子分析(Factor analysis)。 個人的には使ったことがなく、わからないことが多かったので今回いろいろ調べてみました。 基本的な考え方というよりは、分析の大前提や注意点を中心にまとめていきます。 因子分析とは …

なぜバランススコアカードは使われなくなったのか

古のビジネスフレームワーク(?)であるバランススコアカード(Balanced Scorecards)。 日本でも2000年代には勢いがあったものの、近年導入している企業はほぼ皆無(要出典)。使われなくなったのにも何か理由があるはずです。 ということで、ごく簡単にです…

SIerはいかにして滅びるか

「SIerはオワコン」、「時代は内製化。SIerは消滅する。」なんて言葉をネット上でよく見かけます。 SIerが嫌われ者なのは重々承知していますが、果たして本当にSIerは滅びるのでしょうか。仮に滅びるとして、どのような因果をたどって消滅するのでしょうか。…

Raspberry Pi4 ModelBを動かしてみた(用意するもの&OSインストール手順の説明)

つい先日、Raspberry Pi4を買って組み立ててみたので、そのときの手順をまとめておきます。 目指すゴール OS(Rapsbian NOOBS)のインストール完了 前提 microSDカードのセットアップに用いたPCはWindows10 Home 64bitです。 準備するもの Raspberry Pi4 Model…

0/1st/2nd/3rd Partyデータについて調べてみた

0 Partyデータとは ユーザーが企業に対して意図的に提供するデータのこと。 アンケートから得られるユーザーの興味・関心やライフスタイルなどが挙げられる。 参考:ゼロパーティデータとは 意味/解説 - シマウマ用語集 1st Partyデータとは 企業がユーザー…

企業が抱えるマーケティングに関する課題・悩みを調べてみた

とある事情で企業が抱くマーケティングに対する課題感を把握しておく必要ができたので、企業へのアンケート調査をネットで少し調べてみました。 各記事の下には個人的に気になったことを書き留めておいてます。要約とかではないのでご注意を。 マーケティン…

『筋の良い仮説を生む 問題解決の「地図」と「武器」』を実践してみた

どうも、コンサル修行中のまつ(@wannko5296)です。 コンサルティングに関する書籍をいくつか読んでいるのですが、なんだかんだ言って実践しないと習得できないことに気づいたので、自身のリードするプロジェクトを『筋の良い仮説を生む 問題解決の「地図」…

「経験の再利用性」を高めるための経験学習

はじめに 突然ですが、みなさん以下のような経験をしたことはないでしょうか。 仕事で同じような失敗を繰り返してしまった。 一度仕事で経験したことがあるにも関わらず、その知見を同様の問題に対して活かせなかった。 多くの方が経験されることかと思いま…

個人的に好きなアイデア発想法をまとめてみた

はじめに 事業開発を進める中で要となるのが事業アイデアの創出です。しかしながら、誰にどのような価値を届けるかを決めるのは簡単ではなく、意見をうまく発散・収束させ、価値のあるアイデアをつくる必要があります。 ということで、今回は私が事業開発に…

交互作用と単純傾斜分析についてまとめてみた

はじめに 回帰分析シリーズ(?)第5弾です。 今回は、回帰分析で複数の説明変数の相乗効果を考慮するための方法について記事にまとめました。 過去記事 回帰係数の有意性の話 -その説明変数に説明力はあるか?- - Matsu's blog 相関係数と偏回帰係数の関係性と…

ナッジとは何か

ナッジとは何か。その謎を解明すべく我々はアマゾ... ナッジの定義 ナッジの本家であるリチャード・セイラーの定義を引用します。 A nudge, as we will use the term, is any aspect of the choice architecture that alters people’s behavior in a predict…

20秒でわかる"2025年の崖" in DXレポート

はじめに DXについて情報収集していると多くの記事・資料で見かける"2025年の崖"という言葉。 元ネタは2018年に発表されたDXレポートなので結構古いのですが、なんだかんだで理解が浅いままだったので今回まとめてみました。 2025年の崖とは 数十秒くらいで…

人材流動から考えるSIerの今後

はじめに どうも、まつ(@wannko5296)です。 SIer×DXで何か記事を書きたいなーと思い、人材流動をテーマに記事を書いてみることにしました。 もっとも、当初は「"御社のDXを支援します!"と言ってるSIer、自社のDX全然進んでない説」という攻めたタイトルで書…

「ITコンサルタントへの第一歩シリーズ:正しい疑問をもつ技術」に参加してきました

本日、「【eLV】ITコンサルタントへの第一歩シリーズ:正しい疑問をもつ技術」に参加してきました! 今回、運営協力枠で申し込んだので私まつ(@wannko5296)がレポートを書きます。 elv.connpass.com イベント概要 今回のテーマは「ITコンサルタントへの第一…

「AI Transformation AX時代の顧客体験 CS HACK #40」に参加してきました

AI Transformation AX時代の顧客体験 CS HACK #40に参加してきました。 イベントで話されたことと自分の所感を書き留めておきます。 cshack.connpass.com はじめに CS HACKの理念(?) Change to giver(与える人になろう) Get ONE(何か一つでも持ち帰ろ…

Data Gateway Talk vol.5に参加してきました

本日、Data Gateway Talk vol.5に参加してきました。LTの内容などイベントについてまとめてみます。 data-gateway-talk.connpass.com ※殴り書き状態なので徐々にきれいにしておきます ※記載内容や章立ては私の解釈で勝手に書いてます データ視覚化について:…

行動経済学×マーケティングの論文を探してみた

行動経済学×マーケティングの論文を探してみたのですが…思ったより見つけられませんでした。 私の探し方が悪いのかもしれませんけど。 (ちなみにGoogle ScholarとMicrosoft Academicで調べました) とは言いつつもおもしろそうな論文がいくつかあったので書…