生存時間分析とマーケティング
あることがきっかけで生存時間分析(survival time analysis)を勉強することになったので、調べたことを簡単にまとめてみようと思います。
生存時間分析では生存時間を分析します(そのまま)。定義は以下の通り。
生存時間解析 (survival time analysis) では,基準となるある時点から,目的となるイベントの発生までの時間を解析する.例えば,ある疾患の登録研究において,登録時から疾患発症,死亡,入院などのイベント発生までの時間が解析対象となる.
出所: https://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/2005/newmember/pdf/ms/19_7S.pdf
例えば、ある患者が1年後に生存する確率は何%かを求める際、生存時間分析を行います。また、生存時間の予測も可能であるため、ある患者の死亡時期を推定することも可能です。
細かい概念を書き留める気力がないので、個人的に一番わかりやすいと思った資料を載せておきます。
以下の資料では、数ある生存時間分析の計算手法のなかでよく使われるCox比例ハザードモデルについて解説しています。
www.slideshare.net
この生存時間分析ですが、本当の生存時間を分析する以外にもいろいろ使われているようで、マーケティングでも広く使われているようです。
手段から活用方法を考えるというのもナンセンスな気がしますが、生存時間分析のマーケティングにおけるユースケースを少し考えてみます。
解約予測
- マーケティングにおける生存時間分析といえば解約のモデル化が定番かと思います。この場合、死亡=解約とみなして分析するパターンです。
来店予測
- これも定番です。今度はイベントの発生=来店とみなして分析するパターンですね。
ブランドスイッチの予測
- これも結構事例がありそうです。
Webサイトの離脱予測
- これは考えてみたけど筋が良くない気しかしないです。リアルタイムで分析できたとしても予測のコストに対して得られる実益が低すぎます。
- 時間軸を伸ばせば使えるかもしれません。たとえば、サービスページからホワイトペーパーをDLしたリード顧客がそのまま継続してWebサイトを訪問し一定のアクションを起こすか、そうでないかが分析できそうです。MAでうまく設定した方が早そう。
流行がいつ廃れるか
- 今流行っているものがいつ忘れ去られるのかという分析です。これは調べてたら偶然見つかりました。おもしろい観点ですね。
- 清涼飲料水やお菓子の新商品投入ってもしかしてこういう分析してるんですかね?十分な過去データがあれば超合理的なプロダクトライフサイクルが回せそうです。
- 参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_4K2GS302/_pdf/-char/ja
まだまだ他にもアイデアは出てきそうですが(ネタ切れ)、今日はこの辺にしときます。